2017/05/16

高値圏の収益不動産、まだ上昇余地はあるが・・・【相続対策ch】不動産現金化#3

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2015年2月のセミナーで「不動産はまだ上昇する」と言いました。上昇する理由についても3つほど紹介しました。ただし、不動産はすでに高値圏の売り手市場にあるため、これから不動産(特に収益不動産)を購入する場合、購入検討にスピードが要求され、限られた時間で良い物件を選ぶのは難しく、非常に注意が必要であると話しました。

最近ではマンション価格が不動産ミニバブル2007年ころの最高値“新・新価格”を超えたにもかかわらず販売が好調という話も入ってくるようになりました。しばらくこの状況は続くと思われます。

不動産ミニバブルの頃、マンション価格上昇に伴いマンションデベロッパーの土地の仕入れが過熱し、土地価格も上昇しました。土地仕入れ価格の上昇に合わせて販売価格水準を上げ、最初は「新・価格」、さらに乗り越えて「新・新価格」という高値水準になった時点で消費者もお手上げ、ほどなくミニバブルが弾けたと記憶しています。

2007年当時と現在では、かなり様相が違います。当時はまだ実際に住まいとして購入する実需が多かった印象ですが、今のマンション(特に湾岸エリアを中心としたタワーマンション)の買い手は、アジアを中心とする海外の投資家や相続税対策を狙った富裕層が増えました。当分この状況は続くと思われますが、さらなる価格上昇となると限られた物件になります。これは一棟物の収益不動産(1棟ものの賃貸マンションや事務所ビル)も同様の見通しです。

・まだ上昇する理由
価格レベルだけを見れば天井圏の収益不動産価格ですが、J-REIT(リート)の平均分配金利回りと10年国債の利回りとの差(スプレッド)が2007年当時と比較してまだかい離が大きく、原則論で考えれば「スプレッドが縮小→J-リートの利回り低下→不動産価格上昇」は自然な流れです。
日銀による異次元緩和の影響で、今の国債価格(債権利回り)が異常(極端に低い)で、原則が通用しない側面がありますので、2007年当時のスプレッドまで縮小することはないでしょうが、もう少しスプレッドは縮小する→もう少し収益不動産価格は上昇するのではないかと考えています。

とはいえ1棟の収益不動産は、J-リートのように簡単に売買できるものではありません。個人がキャピタルゲインだけを狙って、今から市場に出ている収益不動産を購入するのは。ハイリスクだと考えます。

動画URL:https://youtu.be/wth2cdxiWnM?list=PL4SLxb31faRKxZdzHL-ZAj-kW2_l0ACfd

 

関連記事

コメントを残す

*