2017/05/18

死亡保険金は遺産分割財産の対象か?遺留分の対象に含まれるか?【相続対策ch】生命保険#6

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・死亡保険金が遺産分割財産の対象となるか?
死亡保険金の受取人が被相続人(亡くなった本人)でない場合、生命保険金は遺産分割財産の対象にはなりません。
生命保険金請求権は、「相続開始時に被相続人に帰属していた財産ではなく、当初から受取人固有の権利として保険金を受け取ることが可能である」と考えられているため、遺産分割の対象となる相続財産ではないとされています。ただし、生命保険金の受取人が被相続人=自分が受取人の場合、生命保険金は「遺産分割対象の相続財産」となります。
あくまで民法上の話であり、税法上は受取人が誰であるかにかかわらず、生命保険金は「みなし相続財産」となり相続税の課税対象となります。

・死亡保険金が遺留分減殺の対象の財産となるか?
死亡保険金については、本人以外を受取人にしていた場合には遺産分割財産の対象外です。生命保険金は通常、「遺留分の計算の基礎となる財産には含まない」とされています。
平成14年の最高裁の判決では,生命保険の契約者(被相続人)が死亡保険金の受取人を相続人以外の第三者に変更したという事例において、「死亡保険金請求権は相続財産を構成するものではなく、実質的に保険契約者又は被保険者の財産に属していたものとみることもできないから、上記変更行為は民法1031条に規定する遺贈又は贈与にあたるものではなく、これに準ずるものともいえない」と判示し,遺留分減殺の対象にならないことを明らかにしました。
そうなると、生命保険金が「特別受益に該当するのか、しないのか」が、遺留分を侵害されている側の人間としては気になるところですね。

これは難しい問題ですが、平成16年10月の最高裁判決で「原則として生命保険金は特別受益の持ち戻しの対象とならない」としました。原則は『「特別受益」に該当しない』ですが、それでは不公平感が解消できないため、無視できないほどの「特段の事情」があれば、死亡保険金も特別受益として持ち戻しの対象になるという、複雑な見解を出してします
従来、生命保険金については特別受益として持ち戻しの対象とすべき考え方が有力でしたが、この最高裁の判決により、よほど極端な遺産分割でない場合は、生命保険金は特別受益に該当しないとの解釈が広まっているようです。

動画URL:https://youtu.be/ny5de2XSGqI?list=PL4SLxb31faRKA9ux4FuSh5DNLyTsefD9j

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